年会長挨拶

第45回日本毒性学会学術年会の年会長を担当させていただくことになりました。1975年の毒作用研究会以来の長い歴史を有する本学会ですが、民間企業在籍者が年会長を務めるのは7人目であり、名誉と共に大変な責任を感じています。

今回の学術年会のテーマは「インタラクティブ-毒性研究とリアルワールドへの応用」としました。毒性学は幅広い研究領域を包含しています。学際的な実学として、市民社会(リアルワールド)への貢献は、本学会の非常に重要な使命です。この達成は、広範な基礎的研究と最新の科学的知見に基づくリスク評価/安全性確保、それに続くリスク・コミュニケーションの成果としての安心感の醸成によって成されるものと考えます。その長い道程には、産官学と市民社会、及びさまざまな専門分野の協業や相互交流(インタラクティブ)があるはずです。この学術年会が、参加されるさまざまな専門的な背景を持つ研究者や研究支援者の発展的な交流の場として機能すれば幸いです。

学術年会では、例年にならい市民公開セミナー、生涯教育講習会、特別講演、教育講演、一般演題(口演、ポスター)と若手研究者による優秀研究発表等に加え、年会テーマ「インタラクティブ」の意図に沿ったシンポジウム等を設ける予定です。本学会との関連性の深い研究領域の情報をアップデートできるよう、企画委員の先生方30名のご支援をいただきながら、充実した企画にしたいと考えています。

もう一つの「インタラクティブ」に関連した試みとして、今回は日本毒性学会の連携学会である日本中毒学会の第40回総会・学術集会(会長:嶋津岳士先生,大阪大学医学部附属病院 高度救命救急センター)との同時期開催とします。同一会場で2つの学術年会/学術集会を開催し、いずれかの参加証で相互の会場を行き来できるようにすることにより、両学会のインタラクティブな関係を発展させたいと考えております。もちろん合同シンポジウム等も企画する予定です。

会場はグランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)、会期は2018年7月18日(水)~20日(金)です。また、日本中毒学会総会・学術集会の会期は2018年7月20日(金)~21日(土)です。梅雨明け前後の暑い時期となることが予想されますが、会場に隣接するホテルを含め屋内で終日過ごすことも可能ですので、奮ってご参集いただければと思います。

商都大阪は日本の医薬品産業の発祥の地と言われています。会場からほど近い道修町(どしょうまち)には道修町ミュージアムストリートとして江戸時代からの日本の医薬品産業に関する展示施設が並んでいます。学術年会のポスターに登場する「神農」は古代中国の医薬の祖とされており、道修町の少彦名(すくなひこな)神社に祭られています。学術年会の息抜きの時間に訪れてみてはいかがでしょうか。

それでは、2018年の7月に皆さまと大阪でお目にかかれることを楽しみにしています。

務台 衛 
(田辺三菱製薬株式会社)

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